農業一筋 野菜農家の吉村光晴さん

親の後を継ぐように18歳からこの道に入りちょうど50年、昨年は黄綬褒章を受章された吉村さんを荒木町の畑に尋ねた。

一週間前の台風20号の風雨で、収穫時期だった小松菜がかなり被害を受け、収穫作業は汚くなった葉を取り除く作業もあるので、いつもより時間がかかるという。
自然とは仲良く付き合わないといけないが、やはり災害はできるだけ来てほしくないのが本音。次の21号台風の進路がまた気になる。

西宮市は葉物野菜(軟弱野菜)の産地。住みたい街NO1の西宮北口駅から徒歩圏内の荒木町あたりは、市内でも農地がかたまって残っているエリア。
そこで53アールの畑を持ち、葉物野菜や果菜類を作っている。
平成元年にこのあたりの区画整備が終わり、周りに住宅が建ち並び、縦横に走る舗装された道路に囲まれた畑が広がっている。いわゆる都市農業。

「都市農業は地域との共生の農業です。」という吉村さんからは、都市ならではの難しさも多いと教えていただいた。
狭い面積から安定収入を得るには、年間15種類ほどの野菜の収穫時期を考え、収穫が途切れないように回転させる。その作物の収穫時の労力を見越して、順番に栽培できるように種まきをしていく。

近年は長男ご夫妻が跡を継いで、ハウストマトや直売所も始めた。野菜の出荷先は市場や地元のスーパーの地場産コーナー、そして直売所など。

荒木町辺りは、武庫川や六甲の伏流水と武庫川の氾濫でできた砂地で野菜作りに適した土地。小屋の中には地下20mから汲みだす井戸があり、そこから畑につながっている。
「農業はね、最低二人は必要なんです。夫婦が元気でないとね・・・」
この日は小松菜の出荷作業で忙しい傍らで、お話をお聞きした。

※今回、取材に同行してくれた若者の感想はこちらから➡

2018年8月4日 そば作り体験・種まき

船坂でソバ作り体験農園が、今年も船坂で始まりました。
ソバの種まきから収穫、そして最後はそのそば粉でソバ打ちをしようという取り組みです。

20組の家族やグループが、暑い日差しが降り注ぐ船坂に集まりました。
小さなそばの種を蒔いて、土をかぶせていきます。
「土をかぶせたら、上からこうして少し押してあげるといいのよ!土と種がなじんで、雨が降っても種が飛び出さないから・・・」
地元の農家さんに教えていただきながら、小さな種を蒔きました。