2025年5月21日、トライやるウィークの中学生の皆さんの協力を得て、北六甲台小学校5年生約70名の田植え体験が行われた。山口町で農業を営まれる岡さんの指導の下、授業の一環として行われた今回の体験学習。西宮市が「学童農園」事業として実施するもので、子どもたちが農作業に親しみ、農業に対する理解と認識を深めることを目的としている。

元気な声が田んぼに響く
「昨日の事前学習でもお話ししたとおり、田んぼの中には蛭がいますが、靴下を履いてれば血を吸われることはありません。……、でもホントはこわい人手を挙げて」
半分くらいの生徒が手を挙げる、微笑ましい一幕も。
長いソックスを履いて、生まれて初めての田んぼに足を踏み入れる小学生たち。ペットボトルを切った容器に小分けにして準備された苗を各自で持って、ひと株ずつ植えていく。

講師の岡さんのご尽力に頭が下がる。
最初は戸惑いながらおそるおそる。しかしすぐに慣れると「あ、カエルいてたー」「貝みつけたー」と楽しそうに作業を進める。
「植えてー」「立ってー」「前進」と、田植えの手順を指示する中学生も、初めは声が小さく合図が伝わりにくかったものの、後半は大きな声が出て一気に捗るようになっていた。
9時半頃に始まった田植えは、1時間ほどで無事に終了。仕切られた水路の水で足を洗いながら戻っていった。




このあと7月には田んぼの生物の観察会なども予定されているとのこと。
「今回植えたお米はひのひかりという品種で、8月25日頃に花が咲きます。観察すれば夏休みの自由研究にもいいと思います。よかったら見に来てください。花は1週間ほど、朝10時から12時頃まで咲いて昼から閉じます。今回田植えしてくれた皆さんは、田んぼの中に入ってもらうことは全然オッケーです。北六甲台小学校の看板立てておきますので、どうぞ自由に入ってください。」と、温かい人柄が伝わるような岡さんの言葉。
これから夏、そして秋の収穫まで。田んぼのそばを通るたびに「僕が植えた」「私が植えた」苗が育って行く様子を眺めていくことだろう。やわらかな土の感触を思い出しながら。
田んぼは米だけでなく子どもたちの心も大きく育ててくれる。

水の大切さ、お米を育てる大変さ・・・たくさん学んだね
レポート:スタッフ