西宮市内の農地の面積は甲子園球場のグラウンド119個分
令和5年の西宮の田畑の合計面積は154.8ヘクタールです。
これは甲子園球場のグラウンド119個分に相当しますが、あなたは意外に多いと感じますか?それとも、たったそれだけ、と感じますか?
西宮市全体の面積から見ると、田畑の面積は2%にも届きません。
また北部は水田が多く、南部は畑が中心になっています。
このうち約半分が北部の山口地区にあり、南部の市街地では、わずかに残された農地も後継者不足や住宅への転用などで年々減少しています。
平成15年からみると、甲子園球場のグラウンドが45個分が消えている計算です。
<西宮の農地面積の推移>
農家の数は、この37年で約4割に減少
西宮が100人の村だったら、農業を仕事にしている人は何人でしょう?
残念ながら、100人の村では「0」になってしまいます。1000人の村でようやく1人、割合にして0.1%しか農家は残っていないのです。37年前と比べると、農家の数は約4割です。
住宅や商業地に囲まれ、決して恵まれた条件とは言えない西宮で農業をつづけるためには、農家の頑張りだけでは限界があります。
市民全体の問題としてとらえ、みんなのサポートがなければ、西宮の農家は、いずれ無くなってしまうでしょう。
西宮は、お米・軟弱野菜の産地
神戸・大阪に近い地の利を生かして、西宮では昔から葉物野菜の栽培が盛んです。
生産量の多い野菜は、ねぎ・小松菜・ほうれん草・春菊等。また、北部では水稲栽培が中心です。
葉物野菜のことを農家や流通業界では「軟弱野菜」と呼びますが、「根性がない野菜」というわけではありません。
「やわらかく鮮度が落ちやすいデリケートな野菜」という意味です。まさに、生産地と消費地が近い西宮にピッタリの農産物ですね。
しかも、緑黄色野菜である軟弱野菜はビタミンやポリフェノールを多く含み、毎日の食卓に欠かせません。
これからも、「軟弱野菜くん」たちの頑張りが、西宮の農業を支えてゆきます。